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昨夜の「AKB48 SHOW!」でいろいろ考えた

(略)

そして高橋みなみの説教部屋に出た北原里英の涙の告白が、久しぶりにAKBの競争社会の過酷さと、その中で自分の立ち位置を絶えず考え直さなければならないメンバーの葛藤を顕わにしてくれて良かった。

わしも数年前までの、社会的認知の坂を駆け上がっていく、遠心力が働いたAKBの時代が懐かしくて、今のAKBには不安がある。

限界まで膨らんだヲタ市場を気にする求心力に転換して、平等主義が目立ってきた。

求心力に向かう中での危機感が、努力より瞬間風速としての話題性に傾く風潮を作り、あっという間に過去の人扱いされる初期のメンバーは虚しさを感じるだろう。

「真面目は報われない」という感覚は、開拓者の心理である。

きたりえは開拓者のメンバーの一員であり、荒れ地を切り拓いたブランドの平地の上に、今の膨大な数の本店支店のメンバーがいる。

だがAKBはやはり「グループ・団体」のパワーであって、芸能界における「個人」のパワーは弱い。

AKBは「個人」の成功のための通過点ではあろうが、「グループ」としての野望が薄れたときが危ないのだ。

渡辺麻友の早い回復が待ち望まれる。

瞬間風速としての話題性に頼らない「グループ」の顔として、社会に向けて存在感を示すメンバーは、やはりまゆゆ・ゆきりんしかいないようであるから。

小林よしのりブログ
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